第5回コミュニケーションスキルやりました。

会話22017年3月6日(月)に全クラス合同のイベント、第5回コミュニケーションスキルをやりました。

講師は中学校でスクールカウンセラーをしている臨床心理士の佐藤文昭先生です。(私の夫です。)

今回は、“物事には2面性がある”ことがテーマでした。

目の錯覚を使ったマジックアートや、見方によって違う柄が浮き上がる絵画の紹介などを使って、物事には2つの側面があることを実感するところから始まりました。子ども達は、「見えた!」、「ぜんぜん見えな~い!」と興味を持って参加して、積極的に交流していました。

応用編では、「こんな性格のお友達を、違った見方で見るとどうなるだろう?」という問いかけに、違う受け取り方をみんなで考えシェアしました。「うるさい」は「元気がいい」とも受け取れるし、「恥ずかしがりや」は「よく周りを見て考えている」とも言い換えられます、という具合です。

実はこれは、リフレイムと言って、「こうだ!」だと思い込んでいたことを全く違う新しいものに書き換える作業の練習です。例えば、ネガティブな性格だと思い込んでいたものを、ポジティブに言い換えたりします。失敗だと思い込んでいたものを、次へ繋がる大事な一歩だ、と言い換えたり出来ます。

多くの子ども達は初めてこの作業に出会ったようで、違う側面がなかなか思いつかず、中には、違う見方が受け入れられず、「違う一面なんてない、迷惑なだけだ」と主張する子もいました。それも立派な自分の考えですが、それだけだとちょっと硬いかな?という印象を受けました。

その後、年齢別に起こりそうないろいろなケースを想定して、「自分ならどうする?」というグループワークをやり、それぞれの考えをみんなでシェアしました。

例えば、年長さんと1年生のグループには、「学校で忘れ物をしたとき」「いやなことを言ってくる友達がいたとき」などです。2,3年生のグループは「他のみんなが出来ているのに、自分だけ出来なかったとき」「お父さんとお母さんがケンカしているとき」、4,5,6年生のグループには「失敗してしまったとき」「自分の大切な友達同士がケンカしたとき」などを考えてもらいました。

全体的にとても集中して熱い議論が繰り広げられ、良い意見交換が出来ていました。小さい年齢の子たちは上の学年の先輩がどうやって対処しているのかをとても興味深く聞いていました。中でも、忘れ物に対しては、先輩たちはぼぼ全員が忘れ物経験者である事が分かって、驚いている子もいました。良い意味で、今までの「忘れ物をしてはいけない」という脅迫的なルールを壊す事が出来たのではないかと思いました。

このように、自分とは違う考えを聞き、知ることで、「こうでなきゃいけない」の一つに限られず考え方の幅が広がります。幅が広がることで、いろんな状況に柔軟に対処できるようになり、極端に自分を責めることが無くなるのではないかと思います。子ども達の中には、白か黒かの二者択一的な発想を持っている子も見られました。そんな子たちにとっても、このコミュニケーションスキルのイベントは他の考え方を知り、柔軟性を身につける良い経験になったと思います。

ご家庭でも「イベントでどんなことをやったのか」子ども達の話を聞いて、日頃からあまり決め付けず、物事を多角的に捉える力をサポートしてあげてください。今回もご理解とご協力ありがとうございました。

会話1